Let's Mehendi! ヘナタトゥー ヘナタトゥーのやり方
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インドの首都デリーの一般家庭をまわって学んだ、メヘンディ(ヘナタトゥー)のやり方をまとめ、ご説明させていただきます。

ヘナタトゥーとは、「ヘナ」という植物の葉っぱの自然の力で、肌を一時的に染めるものです。
仕上がりの色はオレンジ・茶色・こげ茶色ですが、まずは一番染まりやすい「手のひら」からためしてみるとよいでしょう。
ペーストとの対話に慣れてきたら、手の甲、その他の部位、と、染まりにくい部位に少しずつ移っていくとよいと思います。
なお、ヘナには、肌を黒や灰色に染める力は全くありません!
東南アジアの観光地などで施される、簡単に黒色に染まるものは、
肌に有害な黒い化学物質で染めている「ブラックへナ」です。どうぞご注意ください。


さて、まずは道具をそろえましょう。
ヘナ・パウダー以外は、一般家庭の台所にあるものばかり。

* 必要なもの *

■メヘンディ用のヘナ・パウダー(販売ページ
   ヘナの葉を乾燥させて、くだいたものです。
   開封後は必ず密閉して下さい。空気に触れると急速に劣化します。
   なお、髪染め用のヘナ・パウダーは、肌には使わないで下さい。

■水など
   水のかわりに、コーヒーや紅茶を使うレシピもあります。お好みで。
■目の細かい茶漉しか、使い古したストッキングなど
   太い線を描く場合は茶漉しだけでも大丈夫です。
   細い線を描く場合は、ストッキング
なども通すことをおすすめします。
■お茶碗程度の大きさの皿を2つ以上
   ふるったパウダーを入れる皿と、ペーストを作る皿です。
■小皿を1つ
    砂糖入りレモンジュースを作るのに使います。
■ティースプーンなど
   パウダーと水分を
混ぜたり、ペーストをコーンにつめたりします。
■チャック袋(フリーザーバッグ)、またはビニル袋など
   コーン(しぼり出し袋)を作ります。既成のコーンをお持ちの場合は不要。
■レモン、ライム、かぼすなど(効果は同じなので、いずれか一つでOK)
   ペーストに混ぜると、染まる色が濃くなります。
   また、ヘナペーストを塗った後に、砂糖をとかして塗布します。
   市販のレモン100%ジュースで代用できます。

■何らかのオイル(販売ページ
   ペーストをなめらかにします。
■ティッシュ、いらない布など
   手を拭いたり、コーンの出口に詰まったペーストを取り除いたりします。
■綿棒やつまようじなど(あれば)
   間違えて描いてしまったとき、ペーストを取り除くのに便利です。
■砂糖
   ヘナペーストを塗った後に、レモン汁にとかして塗布します。
   詳しくはのちほど。

■コットン、またはティッシュ1枚
   砂糖入りレモンジュースを含ませるのに使います。
   詳しくはのちほど。

肌の準備をします。

ヘナは、清潔なあたたかい肌にのせたときに、最高の効果を発揮します。
ペーストを塗る1日前から、ローション・クリーム・日焼け止めなどは塗らないようにしておき、
塗る前に、肌を石鹸で洗い、かわかしておきましょう。

また、体毛の濃いところにデザインする場合は、体毛を剃っておくことをおすすめします。
ただし、剃った直後の肌には、目に見えない小さな傷がたくさんついていることがありますので、
塗る直前ではなく、半日以上前に剃っておくのをおすすめします。

きれいに洗った肌にそのまま描く派、
ユーカリオイル・クローブオイル・アーモンドオイル・オリーブオイルなどのオイル類や、オイルとハーブを混ぜたmehlabiyaオイルをごく少量パッティングしてから描きはじめる派、
こだわりの方法は人それぞれです。
ヘナ・パウダーのメーカー「Brite」によれば、ペーストを塗る前にはクリームやオイルを塗る必要はなく、ペーストを塗ったあとに何かのオイルを塗ると発色が良くなるということですが、
先にオイルでマッサージをしておくと、毛穴が開いて色が濃くなる、という人もいます。

 

パウダーを数回ふるい、細かいパウダーだけにします。

密閉して冷暗所に置いておいたパウダーを使いましょう。
ヘナパウダーは、空気に触れると急速に染色能力が落ちます。

そのパウダーをふるいにかけて、細かいパウダーだけにしてあげましょう。
メヘンディ用のヘナパウダーは、もともと細かい粉状で売られてはいますが、
多かれ少なかれ、不要なゴミや葉っぱクズ(葉脈や枝のかけら)が混入しています。
そのままペーストを作って描きはじめると、コーンのしぼり出し口がたびたび詰まってしまいます。
ひと手間ではありますが、是非この作業を行うことをおすすめします。

〔太い線だけを描く場合(かんたんなやり方)〕


できるだけ
目の細かい茶漉しにヘナパウダーを入れ、
細かくゆすってふるいます。


一回目は、ざっとふるって、大きなかたまりやゴミ、枝のかけらなどを除きます。
二回目以降は、小さな葉脈クズを丁寧に取り除くつもりで。

〔細い線も描きたい場合(細かいパウダーになります)〕


いらなくなったストッキングの切れ端など、目の細かい布を、適当な大きさに切ります。



お皿の上で、布をピンと張ります。
左手をうまく使ってピンと張ってもよし、上の写真のように、輪ゴムなどを使ってもよし。


布の上に、ヘナパウダーを少しずつのせ、


指やスプーンの背などで、パウダーをぎゅっぎゅっと押して、布を通過させます。


布の上に少し残るクズは、


混ざってしまわないように、別にとっておくか、捨ててしまいましょう。


さらさらのパウダーにしましょう。
パウダーが細かくなればなるほど、コーンの出口が詰まることが少なくなり、描きやすくなります。

布を通すのは面倒です。茶漉しだけでも大丈夫ですか?
A.

太い線を描く場合は、茶漉しだけでも大丈夫です。
大きめのゴミ(包装の切れ端など)や、枝のかけら、葉脈クズなどが取れます。

細い線を描く場合は、特に目の細かい茶漉しやストッキングの切れ端などを使い、
細かいパウダーだけにしてあげることをおすすめします。

この作業には、多少時間がかかりますので、
テレビを観たり音楽を聴いたり、快適に過ごせる環境でゆったりと楽しんでみてください。

 

水分を加えて、ヘナ・ペーストを作ります。


ふるったヘナパウダーに、レモンジュースやオイルなど(加えるものは、人によっていろいろなこだわりがあります。後述致します)を加えていきます。


レモンジュースとオイルを加えて、ひと混ぜしたところ。


よくかき混ぜます。まだまだ。


まだ、少し、ダマが残っています。


3〜5分ほどかき混ぜたところです。
ケーキの生地のように、もったりして、まとまりがよくなってきました。


きれいなツヤも出ました。かき混ぜ完了です。

どれだけ混ぜてもダマが消えないようなら、水分や油分を少し加えてみて下さい。

ペーストのやわらかさは、これまで、
「スプーンですくって3秒〜10秒で落ちるくらい」と書いておりましたが、これは諸条件で変動が激しいので、
以下のように訂正させていただきます。
「スプーンですくったときに、ペーストが「もたっ」とするくらい。」
「卵白を泡立てているようなイメージで、スプーンを引き上げてツノを立ててもすぐにはツノが消えないくらい。」


ペーストのやわらかさについては、人それぞれにこだわりがありますし、
デザインや季節やレシピによっても異なります。

以下に、やわらかいペーストとかたいペーストの特徴をまとめました。

やわらかい(水分の多い)ペーストのメリットとデメリット

スプーンから3秒で落ちるくらいのペーストは、かなりやわらかいので、さらさらっとスムーズに描きやすいです。
流れるような太い線の、アラビア風のデザインに最適。
肌にもよくなじみ、濃い色がつきやすいのも嬉しいところ。
はじめての方は、このやわらかめのペーストから試してみて、それから少しずつ「これだ!」というかたさを探していくようにすると、メヘンディの世界に入りやすいのではないかな?と思います。
しかし、線と線の間を詰めて描きすぎると、あとからペーストがダレてしまってデザインがつぶれてしまうことがありますのでご注意下さい。
また、3秒よりも短くするのは避けてください。もし、1.5〜2ミリほどの間隔をあけて線を描いてもつぶれてしまう場合は、水分が多すぎです。いったんコーンからペーストを出し、パウダーを少し加えてよくかき混ぜてからもう一度トライしてみて下さい。
夏場はペーストがだれやすいので、5秒ぐらいからはじめてください。
なお、インドの観光地で手早く流れるようなラインで描いてくれるメヘンディワーラーたちは、かなり水分の多いペーストを使っていることが多いようです。時間をかけずになめらかなデザインを描くことができるのが魅力ですが、場合によっては、乾くまでの間にペーストがダレてしまって、デザインが多少崩れてしまうことがあるのが難点。

かための(ヘナパウダーの割合が多い)ペーストのメリットとデメリット


ペーストがダレないので、細くて緻密なインドの伝統的なデザインを描くのに向きます。
実際、婚礼のときに、一日がかりで緻密なラインを描くプロは、かなり水分の少ないペーストを使っています。
しかし、ダレないということは、それだけ肌にフィットしにくいということでもあります。ペーストには必ず適量の油分を加えてなめらかにしましょう。緻密な線が描けて、かつ肌から浮いてしまわない、ちょうどいいやわらかさを目指して下さい。上級者向け。

さて、ここで加える水分の内容がポイントとなってきます。
水を加えて練るだけでも、一応はできるのですが、それでは本来の染色能力が十分には発揮されません。
ここで加える水分にはいろいろなバリエーションがあり、欧米では「レシピ」と呼ばれています。
よく使われるのは、レモンなど、コーヒーや紅茶、それから何らかのオイルですが、こだわりの方法は人それぞれ。
また、中東のドライライム、インドのカテキューなど、その土地で手に入りやすいものが使われるという側面もあります。
以下、かなりディープなものまで含めて、まずはご紹介致します。

【レモン汁を使う】←おすすめ
簡単なのに明らかに効果の出る、おすすめの方法です。
水のかわりに、レモン・かぼす・ライムなどをしぼって漉した汁を使うと、肌につく色が断然濃くなり、デザインも長もちします。
しぼりたての果汁を使うと、より良い結果が出るようです。
果汁は必ず漉して下さい。繊維や種が、コーンの出口に詰まってしまいます。

【オイルを加える】←おすすめ
レモンなどの水分でペーストのベースをつくりますが、これにユーカリオイルやクローブオイルなどのオイルを加えます。ない場合は食卓のオリーブオイルでOK。
たとえばユーカリオイルには、消毒効果と毛穴を開かせる効果があり、
毛穴が開くので濃い色が出る、と言われます。
また、ペーストがなめらかになり描きやすくなります。ペーストがうまく肌にのらないときはオイルを加えてみましょう。ヘナパウダー1gにオイル1滴を目安に。

【ドライライム水(ライムウォーター)を使う】
ドライライムを、水が赤くなるまで煮つめ、その汁を漉して使います。ヘナの色が濃くつくようになります。原理はレモン汁を使ったときと同じですが、「果汁をそのまま加えるより効果がある」と支持する人もいます。
ただ、このドライライム、中東の食材で、日本ではなかなか手に入りません。
ライムを輪切りにして乾燥させれば、自分でも作れるとか?

【濃く煮出した紅茶やコーヒーを使う】
レモン汁との組み合わせでよく使われます。
濃く煮出して、室温にさましておいて下さい。
ヘナの色を深くする効果があるといわれます。
ティーバッグや茶葉を入れて6〜8時間放置したものを使うレシピもあります。

【ペーストの放置時間に時間差をつける】

ペーストを一晩から一日ほどおくと色が濃くなりますが、その放置時間にひと工夫。
ふるったヘナパウダーに、まずレモン等の果汁をマッシュポテトくらいのやわらかさになるまで加え、かきまぜます。
覆いをかけて一晩おきます。
翌朝、コーヒーか紅茶を加え、かたまりが残らないようにかきまぜます。今度は、歯磨き粉より少しやわらかいくらいまで水分を加えます。
覆いをかけて夕方までおきます。
爪楊枝かコーンを使って、キッチンペーパーなどに線をかいてみます。濃すぎたらコーヒーを少し、薄すぎたらヘナパウダーを少し加えて調節します。

【タマリンドの葉を煮出した汁を使う】
タマリンドの葉と紅茶の葉を煮出した汁を漉して使います。

【さまざまなスパイスを長い時間煮詰めて使う。レモンなども加える】
紅茶、クローブ、タマリンドパウダー、カルダモン、ターメリック、コーヒー、サフランなどのうち入手できるものを、濃いシロップ状になるまでひたすらに煮詰めます。
一晩おいてから翌朝あたためなおし、漉します。
あたたかいうちにヘナパウダーと混ぜ、かき混ぜます。
あたたかいうちに加えるのは、粉状のヘナがさらに細かく分解され、より強い染色効果をもつように期待するからです。
混ぜたあとに、レモンやライムの汁を加えます。
ドライライム水(ライムウォーター)を使うとさらに強力なペーストができます。

【エスプレッソを使う】
エスプレッソを室温に冷まし、ヘナペーストに加えます。ヘナの色が濃くつくようにするためのものです。

【赤みを与えるため、ローズティーを使う】
ばらの花びら入りのローズティーを使うと、仕上がりに少しだけ赤みが増すといわれています。

【粘り気を出すために、オクラ、米、卵、砂糖などを使う】
オクラの場合、2本のオクラを輪切りにして130ml程度の沸騰水に加え、粘り気が出てくるまで煮た水をこして使います。
ペーストに粘りが出るので、スティックや爪楊枝で描くときに便利です。

【アカシア・カテキューを使う(インド)】
インドの食料雑貨店で入手しやすいものです。
収斂・消毒の作用をもち、赤い色素を含んでいます。
25mm程度のカテキューを260mlの水に入れて沸かし、冷ました水を使います。

【黒っぽさを与えるため、ヘンプ、クログルミ、藍の葉などを使う】
日本では入手しにくいですが、ヘンプ、クログルミ、粉にしたての藍の葉っぱを加えると、黒っぽさ、青みの黒っぽさが増すといわれます。

【その他〜カルダモン、コロハ、キンマの葉、ターメリック、サフラン、オレンジの花の水などを使う】
インドや中東などの例ですので、日本では入手しにくいものも多いですが、身近にあるものをいろいろ入れてみて下さい。

ほか、「化学物質が入ったままの水道水よりも、湧き水などの方が濃くつく」という説もあります。

以上、数多くご紹介しましたが、身近にある材料でできるもの、ピンとくるものを選んでみて下さい。

以下に、いくつかの地域でのレシピ例をご紹介致します。
いずれも、ヘナパウダーはふるってから使います。
また、作ったペーストを数時間〜48時間おいてからコーンにつめ、描き始めます。

【シンプルなレシピ】←おすすめ
細かくしたヘナパウダーに、レモンやライムなどの果汁と、足りない場合は水も加え、さらに多少のオイルを入れてよく混ぜます。ほかの水分は加えなくてOK。
余裕があれば、「水」の部分を、かなり濃く煮出した「コーヒー」に替えてみるのもよいでしょう。
※注意点※
市販のレモン果汁でなく、しぼりたての果汁を使う場合は、種やパルプがコーンの出口を詰まらせてしまいますので、必ず目の細かいものに通してからお使いください。
コーヒーについても同様です。

【パキスタンでのレシピ例】
1.粉末状のクローブ、紅茶、砂糖を煮たものを漉して冷やします。
2.ヘナパウダーに、1.と、レモンやライムの果汁を同量ずつ、かき混ぜながら加えていきます。ユーカリオイルも何滴もたらします。

【東インドでのレシピ例】
1.精製水1/2カップにコロハシードと紅茶の葉をそれぞれティースプーン1杯入れて覆いをせずに3〜4分煮ます。水がダークブラウンになったら漉して冷まします。
2.水1/2カップに、砂糖をティースプーン1杯、タマリンドペーストをティースプーン1/2杯入れ、沸騰させずに10分ほど放置して溶かし、漉し、3〜4滴のユーカリオイルを加えます。
3.ヘナパウダーに1.や2.を加えて、少しかためのペーストを作ります。5〜10秒の間スプーンから落ちない程度で、しっとりした輝きをもつように。

【北インド(ラジャスタン地方)でのレシピ例】
1.水2カップに、ティーバッグ1袋、タマリンドペーストとコーヒーをそれぞれティースプーン2杯加えて1時間ぐつぐつ煮込み、冷まします。
2.テーブルスプーン2〜3杯のヘナパウダーに1.を加えてペーストを作り、数時間おいてからユーカリオイルとクローブオイルを5滴。

【北アフリカ(モロッコ)でのレシピ例】
この地方では、赤いヘナパウダーを使うようです。道具もMishwak Pickというものを使います。
1.紅茶1カップを一晩おきます。
2.新鮮なレモンか12時間以上日光にさらしたレモンの果汁を用意します。
3.金属製のボウルでヘナパウダーと1.や2.を適量混ぜます。
4.ローズウォーターやオレンジウォーターで手足を洗ってから描き始めます。

両手の手の平に描く場合、どのくらいのパウダーの量が必要でしょう?
A.

ヘナパウダー20gをふるいにかけて19gにし、適量のレモン汁とオイルを加えて描いてみました。



ここまで描いても、まだ少しペーストが余りました。

 

描く前に、ペーストを5時間〜48時間おきます。←忘れがちですが、重要です。

このプロセスを省略しても、手の平などの色のつきやすい部分にはしっかり色がつきますが、
腕など、色のつきにくい部分に使う場合、これを端折ると本当に全く色がつかないこともあります。

ホコリが入るのを防ぐため、また無闇に乾燥するのを防ぐために、布やガーゼで覆いをします。
ラップは空気を遮断してしまうため、使わない方がいいそうですが、少量のペーストの場合はラップを使わないとペーストが完全に乾燥してしまうこともありますので、臨機応変に。

ヘナペーストは室温に保ち、冷蔵庫には入れないで下さい。

おく時間についてはいろいろな意見がありますが、インドでは「一晩おく」または「丸一日おく」という人が多いようです。「48時間おいたときに最高の効果を発揮する」と主張する西洋のアーティストもいます。
なお、6時間と30時間で比べてみると、30時間おいたときの方が濃くついているようでした。
(少量で乾燥しやすいため、6時間まではラップで覆いをし、6時間〜30時間の間はコーンに入れておきました)
しかし、長くおきすぎると染まりません。85時間経過後には、染色能力はかなり落ちていました。

 

コーン(しぼり出し袋)を作るか、用意します。

セロファンを巻いて作る方法、既製品を使う方法、チャック袋やビニル袋から作る方法などがあります。
(ビニル袋等を使った場合、時間がたつとペーストの油分がしみ出してきますので、保管場所にご注意ください)

まず、大きめのチャック袋から作れる、2種類のコーンの作り方をご紹介します。


↑大きめのチャック袋を、上の線にそって切り取ると、


↑このように、4つのコーンの「もと」が取れます。

「かんたんコーン」はこれで出来上がり。
「円錐コーン」のほうは、下記のように巻いて作ります。



先端がとがるようにうまく巻いたら、セロテープを貼っていきます。
特に先端には、セロテープをしっかり貼ってください。

←このような既製品のコーンを使うこともできます。

コーンに、ヘナペーストを詰めます。

へナペーストをスプーンなどですくって、コーンに詰めていきます。

円錐型のコーンの場合は、少しずつ中に落とすようにし、ときどきコーンを上下に振ると、
ペーストが先端までいきわたります。
または、いったんビニール袋の端っこにペーストを入れて先端に穴をあけ、
そのビニール袋ごと、円錐型のコーンの中に入れて、ペーストをしぼり出すようにするとうまくいきます。

ペーストを半分〜7割ほど入れたら、口を丁寧に折りたたんで、セロテープでしっかりととじます。
先ほどご紹介した「かんたんコーン」の場合は、輪ゴムでとじても構いません。

インドのセミプロが作ったコーンの例。

自分が持ちやすく、
ペーストがこぼれなければOKです。
既製品のコーンに詰めるとこんな感じになります。
輪ゴムでとじた「かんたんコーン」です。



描きましょう。

先端に、1mmあるかないかの小さな穴をあけます。
はさみは、まっすぐに入れましょう。

適当なところをやさしく握り、しぼり出していきます。
ここからは、できるだけ温度の高い、ほんのちょっとだけ汗ばむくらいの環境が最適。
毛穴を開かせることが大切です。

新郎の手に模様を描くセミプロの手もと。
自作のコーンです。
一般の主婦の手もと。
コーンを離して模様を確かめているところです。
自作のコーンです。
インドの観光地で手早く模様を描く女性の手元。
既製品のコーンです。

最初にヘナパウダーをふるいにかけて細かいパウダーを作っていても、ときどき、穴に小さなクズなどが詰まり、ペーストがうまく出なくなることがあります。
そのときは、無理な力で押し出そうとせず(力をこめて描くと線が乱れてしまいます)、いらない布切れ・キッチンペーパー・ティッシュなどでコーンの先端をつまんでクズを取り除いてから再開しましょう。
つまんでキュッと取り除く動作をしたり、つまんで揉んだりなどしても、詰まったクズを取り除くことができない場合は、いらない紙などの上で力をこめてペーストを少し押し出せばOK。それでも駄目ならば、ヘナパウダーのふるいが足りなかったのかもしれません。そのペーストは「線」ではなく「塗り」に使うことにして、新しくパウダーをふるうことをおすすめします。


間違えて描いてしまったときは、すぐに拭き取ります。
範囲が大きければティッシュ・コットン・いらない布切れなどで。
細かいところは綿棒やオレンジスティック(ネイル用品)などを使えば修正できます。
綿棒やスティックを消毒用のアルコールに浸してから使う人もいます。

もっと細かいところの修正には、つまようじが便利です。

取材させていただいたネフェルさんは、コーンの先端をうまく使って、細かいところまで修正していました。
映像はこちら(MPEG形式)


穴が小さすぎるようなら、はさみを入れなおします。
穴が大きくなりすぎないよう、慎重に。


肌に描く前に、紙に練習するのもおすすめです。
直線・波線・円・マンゴー形・四角・三角などの単純な形から練習してみましょう。


手、二の腕、足首、足、お腹、胸もとなど、お好きなところにお好きなデザインを施すことができます。
インドの伝統的なデザインにチャレンジしてみたい方はメヘンディ・デザインブックをどうぞ。

インドにおける模様の意味は、たとえば以下の通りだそうです。
 花:生命力
 水や波:ゆたかであること
 チェック模様:遊び心
 白いオウムや孔雀:自然の情愛
 目:まもりの力
 ぶどうのつる:献身的な精神
(参考:"HENNA from head to toe!", Norma Pasekoff Weinberg, Search Press, 1999)

 

ペーストがちょっと乾いてきたら、レモン&砂糖水をパッティングします。

ペーストが乾ききって剥がれ落ちてしまうまでの時間が長いほど、濃い色に染まります。

レモンなどの果汁と砂糖を3:1くらいの割合で混ぜたものを別皿に作っておき、
それを、コットンやティッシュを少しちぎって丸めたものなどに含ませ、軽い力でパッティングします。

タイミングは、ペーストの表面だけが乾いたくらい。
表面がかわいていないうちにパッティングすると、脱脂綿にペーストがついたり、乾いていないペーストがとけて流れ出してしまったりでデザインが崩れてしまいます。
逆に、ペーストが完全に乾いてしまってひび割れてからでは遅いのです。

レモンを使う理由は、湿り気を与えてペーストの力を持続させるため、ひび割れないようにするため、レモンの力で色が濃く出るようにするためです。
しかし、レモンだけではすぐに蒸発して乾いてしまいます
ので、砂糖を加えるのです。砂糖が水分を保ち、ペーストをベタベタとさせてくれ、ペーストが肌から剥がれ落ちるのを遅らせてくれます。ペーストが適度な水分を保った状態で肌に長くついていればいるほど、発色はよくなります。

最低1〜3時間、できれば4〜8時間、ペーストがはがれおちてしまわないように頑張りましょう。
あまりにもあっさり乾いてしまう場合は、砂糖の量を増やしてみて下さい。

 

肌をあたためて毛穴を開かせながら、ゆっくりと乾かします。

肌が冷えてしまうと、あまり色が濃く出ません。

外気が肌寒いようならば、肌をあたためるためにジンジャーティーなどを飲んでみたり、
たくさんのクローブをフライパンでカラ煎りして、その上に手をかざして外からあたためてみたり(モロッコの方法。色も黒っぽくなるといわれています)、
鍋にお湯を沸かしてクローブ(ホール)をゆで、その蒸気にあててみたりします。

とにかく、毛穴を開かせて下さい。

トイレットペーパーでくるんで、テープで固定、さらにラップをぐるぐる巻きにして、そのまま一晩、眠りながら定着させる人もいます。

 

剥がす前にオイルを塗ります。

デザインを施したところ全てに、たっぷりとオイルを塗ります。

オイルの種類は何でも構いません。
ユーカリオイル・マスタードオイル・セサミオイル・オリーブオイル・アーモンドオイル…
アロマテラピー気分で好みの香りのものを選ぶのもよし、
台所にあるものだけでやることにこだわるのもよし。

ハワイのヘナアーティストは、デザインを長持ちさせるために、マスタードペーストとサラダオイルを一面に塗り、ビニルをかぶせて一晩おきます(眠ります)。
モロッコでは、同じく長持ちさせるために、ビネガーとガーリックのペーストを塗布します。

 

乾いたペーストを剥がします。

6〜12時間経過してからはがすのがベストなので、
夜に描いて、ある程度乾いたら寝てしまうのがおすすめ。朝起きたらすっかり乾いています。

手や爪、バターナイフの背、カードなどで落としましょう。水や石けんは使わないで下さい。
肌に色がついているはずです。

(落とす直前に、コットンにオイルをしみこませてマッサージする人もいます)

 

もう一度、オイルを塗ります。

剥がしたあとに、もう一度オイルを塗ります。

 

できるだけ水に触れない

落としてから数時間は、デザインを施したところに水をかけないようにします。
このときに水をかけると、退色が早まってしまいます。
また、もし可能ならば、24時間はあまり水にさわらないようにしましょう。

また、強い日光はヘナの染色プロセスを妨げるのでよくない、という人もいます。

 

1日後、もっとも濃くなります

はがしてから1日程度経過したときに、もっとも濃い色が出ます。
部位が異なれば肌質が異なりますので、色の出方が違います。手の平や足の裏がもっとも濃い色になりやすく、手の甲や胸もとは薄い色になりやすいです。

ヘナは皮膚の表面だけを染めますので、5日〜2週間ほどでほとんど消えます。
デザインを長もちさせるため、毎日ボディオイルなどのオイル類を塗るのもGOODです。

「数日たって薄くなってしまったが、もっと長くもたせたい」
という場合は、数日おきに、上からなぞって描きなおしを繰り返します。

「発色しにくい部位にほどこしたので、薄い色づきが不満」
という場合も、3日ほど連続で同じデザインを描いてみてください。
発色しにくかった部位も、ほとんどがこげ茶色に出来ます。

 

 

ヘナパウダーはこちら。
このパウダーをといて、
ペーストにします。
デザインブックです。
デザインの参考に。
オイルは何でもOK。
お持ちでないときは
こちらもどうぞ。




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