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『 インド雑貨屋SUNDAR通信 』 第5号
2005.03.17
http://sundar.jp/
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「インド雑貨屋SUNDAR通信」です。
商品の新入荷情報、セール企画、インドこぼれ話などをお届けしております。
☆━★━ 目次 ━★━☆
1.新入荷情報
2.ショップこぼれ話
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1.新入荷情報
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●ヘナタトゥーデザインブック、大規模入荷致しました。
ヘナタトゥー(メヘンディ)のためのデザインブックです。
ご好評におこたえして、最高の品揃えを目指しました。
http://sundar.jp/henna_book.htm
●ヘナパウダー、再入荷致しました。
ヘナタトゥー(メヘンディ)のためのヘナパウダーです。
特にご要望の多かったブランドを再入荷しました。
http://sundar.jp/henna_powder.htm
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●● ショップこぼれ話 ●●
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今日は、インド・ちょっといい話(?)。
インドの有名デザイナーの一人、アダーシュ・ギル(Adarsh Gill)のブティックを覗きに、
小さなマーケットに行ったときのことです。
アダーシュ・ギルの、5万ルピーのサリーに酔い、
「ではそろそろ、夕刻からのミュージックフェスティバルに出発しよう」
と、幸せな気分でマーケットを横切ろうとしたとき、
ある小さな雑貨店が目に留まりました。
ガラスの壁の向こうでは、キャンドル、神様、その他何だか雑多なものが、
こぢんまりとした店内に、所狭しと並べられているようなのですが……
(これは、一体、何のお店?)
普段なら、そういう今ひとつコンセプトのわからないお店は素通りするところです。
しかし、そのときは、何か妙な引力のようなものを感じて、
吸い寄せられるように、ガラスのドアを開けたのでした。
夕刻のような色の灯りの店内には、やはりいろいろなものが雑多に詰め込まれています。
その中の、神様の像が並べられた棚の前に釘付けになった私に、店員が近寄ってきました。
「マダム、何をお探しで?」
「ええ、探しているのは○○の妻にちなんだものですが……私はジャガンナート様の絵が欲しい」
デリーに、そうそう簡単にジャガンナート様がいらっしゃるはずがないとわかっていたのに、
そのときは何故か、その言葉が口をついて出てきました。
すると、奥にいた老齢の店長が、店員を押しのけて私の前に進み出ました。
「ジャガンナート様がお好きかな?」
「はい」
彼は、無言で、いきなり斜め上の方向を指差しました。
何だかわからないままに、指差された方向に目をやれば、そのお店の神棚が……
そして、その神棚に鎮座しているのは、何と、そのジャガンナート様ではありませんか!
「えっ!?あなたはジャガンナート様を信奉していらっしゃるのですか」
シヴァやヴィシュヌ、ガネーシャやハヌマーンならよくあることですが、
デリーでは、ジャガンナート様を見かけること自体が少ないため、
この偶然は、私にとって本当に驚くべきことでした。
「マダム、是非○○寺院へおいでなさい」
「○○寺院?」
耳にしたことのない寺院名でした。慌てて地図をめくって、位置を確認。
「私は毎朝七時からそこに詣でている。ジャガンナート様もそこにおいでだ」
「そうなのですか」
このような出会いがなければ手に入らなかった情報を得て、
私は、偶然に感謝し、目の前の人に感謝していました。
「是非行かせていただきます。ありがとう」
ところが、それだけでは終わりません。
「これを」
と差し出されたのは、きれいなハードカバーの、1000ページもあろうかという分厚い本でした。
その名も「バガヴァット・ギーター」。
ヒンドゥー教徒なら知らない人はいない、きわめて重要な聖典です。
その本は、外見も立派ながら、
内容のほうも、原典に対して丁寧に解説のつけられた、しっかりしたものでした。
「これを読み終わったとき、あなたの世界は変わっているだろう」
手にずしりと重い、「バガヴァット・ギーター」。
「宗教的にも大切なものだし」
「インドでも、買えば高い本だし」
押し寄せる思考にすこし呆然としつつ、思わず尋ねました。
「いくらお支払いすれば良いでしょう?」
しかし、老人は
「差し上げます」と言ったきりでした。
その本を抱きしめて鑑賞したミュージック・フェスティバル。
涼しくなった庭園で、美しい月にみとれ、
白いマットレス席にぼふっと埋もれて音の波にのまれ、
パキスタンの演奏家の発する「アッラー・アッラー」という素晴らしい声を、
ターバンを巻いたシク教徒の観客と共にたのしみ……
インドにいると、
そんな一日、
はたまた、奔走して密度の濃い一日、
いやいや、爽快な一日、
いろんな日々を、全力で享受することができます。
全力で享受。
能動・主体と受動・客体で、一見、相反するようですが、
インドにおいては矛盾しない言葉であると感じます。
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☆ごあいさつ
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インド雑貨屋SUNDAR通信第五号でした。
「こんなふうにした方がいい」「こんなメニューが欲しい」「こんな話が読みたい」等々、是非、info@sundar.jpまでご意見をお寄せ下さい。
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